|
|
|
写真の茶入れは1992年の申年のものです。お客様をお迎えした時に保存容器としての茶筒から茶葉をおだしするのではなく、心を込めた一煎の茶葉を茶入れに用意してお迎えしたい、そんな気持ちで創りました。茶筒から茶入れへの大きな転換です。 お正月に茶の間で遊んでいるうさぎたちもやはり兎年の茶筒から飛び出して生まれたものです。今では懐かしいお正月の風景になってしまいました。日本平ホテルでの展覧会を記念して作りました。茶筒を作り始めてから、早いもので20年、いつもその制約のなかでデザインをしてきましたが、もっと自由に遊んでみたい。そういう思いから解き放たれたうさぎたちも、数年を経ての2001年には天皇・皇后両陛下に「まりつき」を、続いて2年後には皇太子ご夫 妻に「おねむになっちゃった」をお買いあげいただきました。私が嬉しいのは私達と同じ目線で見ていただいたということです。これもお茶が取り持ってくれた大切なご縁と有り難く思っています。お茶の世界もいろいろな楽しみ方があっていい、そんな思いからの創作世界です。 |
|
|