田植えの大切なこの時期も、じめじめとした憂鬱なことばかり。
私事ながら、このところ私も暫く入院生活を送ってまいりました。動けぬベットの中で、眺められたのは窓からの空ばかりです。「お〜い雲よ 悠々と 馬鹿にのんきそうじゃないか。どこまで行くんか?きっと磐木平の方まで行くんか?」という山村暮鳥の詩を思い出していました。健康の有り難さに、家族、友人の優しさを教えられ、生き返った日常を味わっています。梅雨時も明るい毎日を送りたいものです。
*表紙には杜若に露の晴れ間を気持ちよく飛んでいる蜻蛉達を、しゃぼん玉のような露の雫のなかには、真夏の夢の清らかな布袋葵が宿っています。(この二作品は「覗いてみよう秘密の花園展」からです。
*清らかに 一世はあらむ一碗の 緑茶は恋よりも匂やかに 塚本邦雄
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