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先月号の原稿を編集者に送ってからの翌々日に、文中の文鳥(ピーちゃん)が亡くなりました。夕食の折、いつものように手の中で遊んでから、籠の中に戻して30分ほど、私が居眠りをしているその束の間に絶命いたしました。これを天命というのでしょうが、その晩は娘と眼を真っ赤にして泣きました。東京にいる娘も電話のむこうで泣き、小さな命であっても家族にとっては、かけがえのない命であったことを教えられました。又悲しみがこんなにも深いだけ私たち家族が沢山の喜びを貰ってきたことと思います。娘はこう語りました「ピーちゃんは高齢で息をするのも毎日苦しかったのね。だけど毎日私たちを見守っていて、ようやく成長したことを確認して安心して旅立ったのね」。
今月の表紙はスノウラビットの「月光」です。二年間の私の締めくくりの表紙とさせていただきました。今、お茶の前途は厳しく想像できないものがあります。そんな中だからこそ、支えあって生きる大胆な姿のなかに、また新しい可能性が生れるような気がします。今までご覧いただいた皆様とまたどこかでお会いできる日を願って。有難う御座いました。
*茶入れは立体レリーフ仕上げで、来年の「虹色の川を渡れ・2006年戌歳を光かがやく明日に」。 |
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